2011.05.05 〜啓蟄〜

昼飯を食って、その食器をキッチンへ持っていったら。
例の、黒いやつがIHヒーターの脇に居た。
Gがびっくりして逃げる。僕もびっくりして逃げる。
1.5mほど後退して再びIHヒーターの方を見るが…姿がない。どこへ行った。
しばらく硬直しつつ観察してると、そこから1mほど下の収納の扉の下端に動くものが。
そして、そのまま裏側へ。収納の中へ入ったか…?
さて、どうしよう。
昨シーズンもシンク下の収納だったな。
去年のは、そのまま放置して、結局1月に引っ越すまで姿を見ることはなかった。
卵もその時のを処分して以降見ることはなかった。
また、カラーボックスを一つ買い足した事で、シンク下の収納をそれ以降一切使わなかった。
引っ越す時も含めて扉を開いた事もなかったので、中がどうなってたのかも知らん。
こっちのアパートはキッチンがとてもとても狭いので、シンク下の収納を使わないわけにもいかん。
それにまたあの卵の恐怖を味わいたくはない。
覚悟を決めるか。

厨二病の一種だと思うけど、この十数年間、意識的に生物を殺すという事をしていない。
確か、高一の時にゴキブリを殺したのが最後だ。
ひょっとしたら高二の時だったかもしれん。高三ではなかったはずだ。
日記を読み返してみるといい。「処理した」という表現はあっても「殺した」という表現はないはずだ。
変な厨二病でも、誰にも迷惑をかけない類だし、12年間継続したんならそれなりのもんだと思う。

その厨二病については日記で書こうと思った事もあるけど、長くなるので今まで書ききった事がなかった。
今回も簡単に書く。
『意識的に』生物を殺さないという事で、意識しない行動で生物を殺すことは普通にしてる。
例えば、去年の卵騒動の後、処理に漏れた卵から孵ったと思われる小虫がシンク周りに湧いてたけど、
水を使ったらそいつらが流されて、当然死ぬわけだが、そこまで気を使う事もなく殺してた。
「Gの幼生を殺す為に水を流した」のではなく、「水を流す必要があって、その影でGの幼生が死んだ」という感じ。
また、直接的に手を下さなくても、誰かが屠殺した豚や牛は日常的に口にしてる。
この厨二病は『必要性のない殺生は避ける』という考えだと思ってる。
つまり、必要性があれば鯨だろうとジャイアントパンダだろうとフクロオオカミだろうと殺していいと思ってる。
その『必要性』ってのも考え方次第なんだが。
この辺の話は書こうと思えばいくらでも長く書けてしまうので、この辺にしとく。
あと、この思想を誰かに強制した事はない。
思想の押し付けってのはつまり延長線上にシーシェパードの様な珍権団体があるわけだ。

さておき、ゴキブリが出ても、12年間、殺してこなかった。
実家だったら親父かママンか猫がそれぞれ処理してた。
函館で暮らしてた時にはゴキブリは出現しなかった。さすが北海道。
埼玉では二度出た。一度は放置。
もう一度は引き出しの中に居たので、引き出しごと外に持っていって捨てた。
そして、去年の静岡では、前述のとおり放置。

他の害虫でも。
蚊は放置か、捕獲して外に捨てるか。
刺された瞬間に力を入れると(筋肉を収縮させると)針が抜けなくなって、簡単に捕獲できる。
力を入れやすい腕とか脚とか限定になるけど。
蜘蛛も基本放置。Gに比べて嫌悪感があんまないし。
あまりに目立つときはティッシュに包んで外に捨てる。
嫌悪感があまりないのでティッシュでも生きたまま捕獲というのが簡単にできる。
虫以外の生物は…そもそも処理する必要ってのが滅多にないな。

でも、そろそろ厨二病も卒業する頃だろう。12年間がんばった。
ということで、ホームセンターへ殺虫剤を買いに行く。ついでにホウ酸団子系も。

晩飯前。
ドキドキしながらシンク下を空けて、収納してた小麦粉を取り出す。今晩は好み焼きだ。
ドキドキしながら粉を混ぜたりキャベツを切ったり。
さっきのヤツはどこへ消えたんだろう…
あとは焼くだけ、という段階でふと何かを感じて、IHヒーターの下を覗いてみる。
居た…………
とてもとても狭いキッチンなので、10cmも離れてないところでキャベツ切ったりしてたぞ…
置いてある食材を退避させる。物陰で落ち着いてるのか、動かない。
満を持して、殺虫剤噴射。
慌てて動き出すが、奥へは行かず這い出てきた。
そのまま床へ落ちる。とどめの噴射。
動かなくなった…

死骸の処理。
元々、「殺さずに処理する為」に虫取り網というものを用意してた。蜘蛛を外に捨てた時に活躍したものでもある。
そいつで死骸を掬って、外にポイ。
あとは蟻か何かが処理するだろう。その蟻も殺虫剤の残滓で死ぬような気がするが…

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